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ストーリー
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時は戦国、乱世の時代。

南総(現在の千葉県)を治める里見家では、領主になる里見義実を妻の玉梓(香寿たつきさん)が陰ながら支え続けていた。
しかし、やがて義実は心変わりし、玉梓は処刑されてしまう。その「無念の思い」は犬神と合体し、玉梓を怨霊として蘇らせる。

そして月日が経ち、里見義実の重い病と、謎の瘴気による疫病で、南総は大混乱を起こしていた。この瘴気は里見家を滅亡へ導くため怨霊の玉梓から放たれ、その勢いは南総だけに止まらず、世の中の全てを滅亡させるべく暴走し始めていた。

義実と玉梓の娘である伏姫(香寿たつきさん・二役)は、彼女に思いを寄せる金碗大輔(山口馬木也さん)に誤って撃たれてしまうが、世の平穏を願う精霊となって、「犬」の字がつく姓を持ち、霊力のある玉を所持する八人の犬士達を導き始める…。

「孝」の玉を持つ犬塚信乃(西島隆弘さん)は、武士の家に生まれたが、家が没落し農村で育った。庄屋の家で働く下男、犬川荘助(渡部秀さん)は「義」の玉を持つ。信乃と荘助は身分を越えて友情を育むが、どちらも庄屋の娘・浜路(森田彩華さん)に思いを寄せていた。

やがて、信乃は自らの数奇な運命に翻弄され、闘い、苦しむが、活発な青年であった荘助は信乃とは違った道を歩んでいく。

金碗大輔は償いの為に出家しゝ大法師(ちゅだいほうし)となる。その息子である犬山道節(加藤和樹さん)は、父に捨てられたとの思いから、玉梓の配下に加わっていた。道節はやがて、「忠」の玉を持つことになる。

里見家に仕えている剛毅な武道の達人・犬飼現八(荒木宏文さん)は「信」の玉、山村で田畑を耕し暮らす純粋な若者・犬田小文吾(村井良大さん)は「悌」の玉、女装の旅芸人で抜群の剣の腕を見せる犬坂毛野(矢崎広さん)は「智」の玉、瘴気に苦しむ人々を救うべく修行の道を歩む犬村大角(市瀬秀和さん)は「礼」の玉、伏姫の霊に育てられた勇ましい若手剣士・犬江親兵衛(早乙女友貴さん)は「仁」の玉を持っていた。

選ばれし八犬士達だが、それぞれがそれぞれの思いや悩み、葛藤の中、様々な境涯で生きている。自分の運命に疑問を感じるものもいた。彼らは時に対立し、争う。

だが、彼らは運命に従い、伏姫の元へ導かれてゆく。世の中の滅亡を防ぐ為、壮絶な戦いの場へと乗り込むことになるのだ…。